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King Crimson

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King Crimsonのプロフィール

King Crimsonは、1960年代後半にイギリスに登場したプログレッシブ・ロック(既存スタイルにとどまらない進歩的、革新的なロックを意味する)の代表的なバンドです。

リーダー兼ギタリストのRobert Frippは1946年にイギリスのドーセットで生まれ、幼少から地元のクラシックギター教室に通い、その後ジャズバンドの専属ギタリストなどでキャリアを積みました。

1967年、のちにKing Crimsonのメンバーとなるドラム担当のMichael Giles、弟でベース担当の Peter Gilesと3人で、Giles, Giles and Frippを結成。

1968年、Giles, Giles and Frippの名義で、5月にデビュー・シングル「One In A Million/Newly Weds」、9月にアルバム「The Cheerful Insanity of Giles, Giles and Fripp」をリリース。


Giles, Giles and Fripp The Cheerful Insanity of Giles, Giles and Fripp

アルバム「The Cheerful Insanity of Giles, Giles and Fripp」 1968
1969年、このGiles, Giles and Frippが母体となってKing Crimsonが結成されます。

デビュー時のメンバーにはRobert Fripp、Michael Gilesのほかに、マルチプレーヤーでクリムゾン・サウンドの特徴のひとつ、メロトロンという楽器を持ち込んだIan McDonald、
ベース担当のGreg Lake(のちにELP結成で脱退)、作詞・照明担当のPete Sinfieldが参加しています。

1969年10月、アルバム「In The Court Of The Crimson King(邦題:クリムゾン・キングの宮殿)」でデビュー。


King Crimson In The Court Of The Crimson King

King Crimson In The Court Of The Crimson King

アルバム「In The Court Of The Crimson King(邦題:クリムゾン・キングの宮殿)」 1969
今やロック史を代表する傑作と呼ばれているアルバム。

60年代英国ロックで主流だったブルース調の傾向に反して、ジャズやクラシックなどの要素を大胆に持ち込んだこのアルバムの影響は大きく、その衝撃は「プログレッシブ・ロック」と言う新しい音楽ジャンルの創造へとつながります。

ギター、サックス、そしてドラムスがさく裂する「21st Century Schizoid Man」から、メロトロンの荘厳な響きがドラマチックに展開する「Epitaph」まで、
レコードA面収録の全3曲でクリムゾン・サウンドのすべてを語りつくすことができます。

当時の音楽雑誌では、『イギリスの音楽チャートで1位を独占していたThe Beatlesの「Abbey Road」をトップから引きずり降ろしたアルバム』と紹介されていましたが、実際には最高チャートは5位でした。

1970年5月、セカンドアルバム「In the Wake of Poseidon」をリリース。


King Crimson In the Wake of Poseidon

King Crimson In the Wake of Poseidon

アルバム「In the Wake of Poseidon」 1970
このアルバム制作時にはすでにRobert Fripp以外のメンバーは脱退し、新加入のMel Collins(サックス)以外を、旧メンバーやゲストプレーヤーを招いて制作されています。

この後も、リーダーのRobert Frippを除きめまぐるしくメンバーが入れ替わり、サウンド自体もその都度大きく変化を遂げていきます。

1970年12月、3枚目のアルバム「Lizard」をリリース。


King Crimson Lizard

King Crimson Lizard

アルバム「Lizard」 1970
YesのボーカリストJohn Andersonがゲスト参加しているほか、フリー・ジャズ・ピアニストのKeith Tippett、
クラシック界からオーボエとコーラングレ奏者のRobin Millerなど多彩なミュージシャンが参加して、独特なサウンド作りをしています。

1971年1月、クリムゾンを抜けたMichael Rex GilesとIan McDonaldがアルバム「McDonald and Giles」をリリース。

クリムゾン・ファンの間では高く評価されたものの、商業的成功は得られませんでした。

1971年12月、4枚目のアルバム「Islands」をリリース。


King Crimson Islands

King Crimson Islands

アルバム「Islands」 1971
ベースとボーカルにBoz Burrell、ドラムスにIan Wallaceを迎え、これまでのアルバムと比べてより繊細さが増し、洗練された作風となっています

しかし、同時期にスタートした北米ツアーでは、Robert Frippと他のメンバーの確執が表面化し、荒々しいブルース調の演奏が繰り広げられます。

1972年6月、初のライブアルバム「Earthbound」をリリース。


King Crimson Earthbound

King Crimson Earthbound

アルバム「Earthbound」 1972
「Islands」発表時のメンバーによるライブ音源で、カセットテープで録音されたもののため音質は劣悪、当初はイギリスでのみ廉価版で発売されました。

この後、Robert Frippはいったんバンドを解散させ、次期クリムゾン再開のための青写真を描き始めます。

インプロヴィゼーション主体のいわゆる第2期クリムゾン

1972年夏、第2期King Crimsonがスタートしました。

即興演奏(インプロビゼーション)を主体とした技巧派集団に生まれ変わってのスタートです。

Robert Fripp以外のメンバーには、Yesから引き抜いたドラマーのBill Bruford、ベーシストのJohn Wetton、パーカッショニストのJamie Muir、ヴァイオリニストのDavid Crossが参加しています。

1973年3月、新生クリムゾンでのスタジオアルバム「Larks’ Tongues in Aspic」をリリース。


King Crimson Larks' Tongues in Aspic

King Crimson Larks' Tongues in Aspic

アルバム「Larks’ Tongues in Aspic」 1973
Jamie Muirはこのアルバムが発表される直前のライブを最後に、仏教修行のため脱退。以後、残り4人のメンバーでの活動を余儀なくされます。

1974年3月、クリムゾ通算7枚目のアルバム「Starless and Bible Black」をリリース。


King Crimson Starless and Bible Black

King Crimson Starless and Bible Black

アルバム「Starless and Bible Black」 1974
スタジオ録音の楽曲の一部に、1973年に行われたライブ時の音源を挿入し即興的なドライブ感を出すなど、新たな試みも行われています。

1974年10月、通算8枚目のアルバム「Red」をリリース。


King Crimson Red

King Crimson Red

アルバム「Red」 1974
第2期のスタジオ録音としては最後のアルバムで、クリムゾン結成当時のメンバーであるIan McDonaldをはじめ、過去のメンバーが多数参加しています。

ラストを飾る「Starless」は、静かで哀愁をおびた前半から、ギター、ベース、ドラムスが激しく応酬する後半への盛り上がりが聴きどころ。

この曲をもってクリムゾンは幕を閉じたと信じているクリムゾン・ファンも多くいます。

このアルバムのリリース直後に、Robert Frippは再びバンドの解散を宣言します。

1975年5月、2枚目のライブアルバム「USA」をリリース。


King Crimson USA

King Crimson USA

アルバム「USA」 1975
1974年6月28日のアメリカ、アズベリー・パーク公演の音源を編集したもの。

1972年から74年までの第2期は北米、ヨーロッパを中心にまわったツアーで200あまりのステージをこなし、それらを録音した音源がのちになって膨大な量のライブ盤として発売されることになります。

賛否両論だった第3期クリムゾン

第2期クリムゾンの解散後、Robert Frippは事実上の引退を宣言していましたが、David BowieやBrian Enoなどが呼びかけ、音楽活動に復活しました。

Enoとのコラボ・アルバムや自身のソロアルバムの制作などを行っています。

そして、第2期のドラマーだったBill Brufordの他に、Brian Enoの紹介でFrank Zappaの門下生であったAdrian Belew(ギター、ボーカル)、
Peter Gabrielを通して紹介されたTony Levin(ベース、スティック)と共に、第3期クリムゾンを始動させます。

1981年9月、通算10枚目のアルバム「Discipline」をリリース。


King Crimson Discipline

King Crimson Discipline

アルバム「Discipline」 1981
曲風はこれまでのアルバムからは大きく変化し、リズミカルで軽快な音楽に仕上がっており、まさに80年代に興隆する「ニューウェーブ」の潮流に乗った感の音作りとなっています。

その為、評論家や旧来のファンからは批判の声も受けましたが、各メンバーの技量をベースにクォリティの高い作品に仕上がっています。

1981年12月、初来日し、当時の渋谷公会堂(現在のLINE CUBE SHIBUYA)ほか6か所で合計9回の公演を行いました。

1982年6月、通算11枚目のアルバム「Beat」をリリース。


King Crimson Beat

King Crimson Beat

アルバム「Beat」 1982
1984年3月、12枚目のアルバム「Three of a Perfect Pair」をリリース。


King Crimson Three of a Perfect Pair

King Crimson Three of a Perfect Pair

アルバム「Three of a Perfect Pair」 1984
「Discipline」からのアルバムジャケットは、それぞれ赤・青・黄で表現されており、「ニューウェーブ時代の三部作」とも呼ばれています。

1984年4月、二度目の日本公演。中野サンプラザほか、計8か所で10公演。

レコード会社との契約であったアルバム3枚のリリースが終わったため、Robert Frippは「Three of a Perfect Pair」をリリースした同年7月にはグループを再度解散させます。

第4期クリムゾン、「ヌーヴォー・メタル」とそれ以降

クリムゾンを解散したRobert Frippは、1994年の再結成までの間、ギタリスト養成学校「ギター・クラフト」の設立や、元JapanのDavid Sylvianとのコラボレーション等の活動を行っています。

1994年、Frippは80年代に一緒に活動していたメンバー3人に、更にベーシストのTrey Gunn、ドラムスのPat Mastelottoの2人を追加し、「ダブルトリオ」編成でまたもKing Crimsonとしての音楽活動を再開します。

1995年4月、スタジオアルバムとしては通算11作品目となる「Thrak」をリリース。


King Crimson Thrak

King Crimson Thrak

アルバム「Thrak」 1995
この時代は、プログレッシブ・ロックとヘヴィ・メタルの音楽的融合を試みる動きがあり、Robert Frippもこの流れに乗って「Thrak」を制作。彼はこれを「ヌーヴォー・メタル」と呼んでいました。

1995年10月、ワールドツアーの一環として3度目の来日公演。9か所で全11回の公演。

1997年、ワールドツアーが終わるメンバーの音楽に対する取り組みへの違いから意見の対立が表面化。

Frippは、グループでの活動の一時中止を決定し、2000年までは「ProjeKct」なるメンバーの小ユニットでの音楽活動のみを行っています。

2000年5月、スタジオアルバムとしては通算12作品目となる「The ConstruKction of Light」をリリース。


King Crimson The ConstruKction of Light

King Crimson The ConstruKction of Light

アルバム「The ConstruKction of Light」 2000
2000年10月、「THE CONSTRUKCTION OF LIGHT TOUR 2000」と題するツアーの一環で、4度目の来日。全国8会場で11回の公演を実施。

2003年3月、スタジオアルバムとしては通算13作目となる「The Power to Believe」をリリース。


King Crimson The Power to Believe

King Crimson The Power to Believe

アルバム「The Power to Believe」 2003
日本では同年1月に先行発売しました。Robert Frippが追求してきたヌーヴォー・メタルの集大成と言われる作品となっています。

2003年4月、「THE POWER TO BELIEVE JAPAN TOUR 2003」として5度目の来日。6会場で全8公演を行っています。

2003年秋、ダブルトリオ編成からのメンバーであったTrey Gunnが脱退を表明。

入れ替わりに、Tony Levinが復帰し、翌2004年から新ラインナップでリハーサルを重ねましたが上手くいかず、ここでバンドは長期の活動休止に入ります。

2008年4月、リハーサルを再開。また新メンバーとしてPorcupine Treeのドラマー、Gavin Harrisonの加入が明らかになりました。

同年8月に北米ツアーを実施。その後、更なるツアーが予定されていましたが、FrippとAdrian Belewの確執も取り沙汰され、また全てが白紙となりました。

2012年、Frippは「ユニバーサル・ミュージックとの出版権、及び所有権について法廷闘争をする事になり、そちらに専念するため」としてバンド活動の終了と、音楽活動からの引退を宣言します。

2014年6月、Frippはふたたびライブ活動再開を発表。

メンバーにはJakko Jakszykをギターとボーカルで迎えるとともに、 3人のドラムを前列に配置した「トリプルドラム」編成で、同年9月よりアメリカにて17公演のツアーを開始しました。

2015年12月には、「THE ELEMENTS OF KING CRIMSON TOUR in JAPAN 2015」と題して、4会場で全10回の公演を行っています。

2017年には、メンバーを8人編成に拡大。

Robert Frippはこれを「ダブルカルテット・フォーメーション」と命名し、第1期から2期にかけての過去の楽曲を高度なレベルで演奏する、洗練かつ最も円熟したバンド形態へとシフトしました。

2018年11月、このメンバーでKing Crimson結成50周年を記念した来日ツアーがスタートし、集大成となるライブを披露。

翌12月まで全国8会場、計15回の公演を行っています。

なお、この第4期におけるスタジオアルバムは、2003年の「The Power To Believe」以降制作されていません。

膨大なライブ音源の放出

一方、1998年からは未発表ライブ音源やリハーサル音源を、「キング・クリムゾン・コレクターズ・クラブ」と題し順次リリースし、その数は38作品に及んでいます。

さらに「40thアニヴァーサリー・BOXシリーズ」では、過去のアルバムごとに最大で21CD+2DVD+4Blu-Ray (全27枚組)というディスク、紙ジャケット、ミニポスターやポストカード、ステッカーなども挿入された完全マニア向けBOX仕様の商品が次から次へと発売されています。

文:ほしかずひろ  監修:Collection-Records

リーダーRobert Frippにまつわる話

  • ファーストアルバム制作当時のバンド内での力関係はIan McDonaldの方が強かったともいわれており、バンド分裂時にRobert Frippは「自分が脱退する」と提案している。もしその通りになっていたら…。
  • 「フリッパートロニクス」と呼ばれる機材を開発し、独特のギターサウンドを創造。ライブでは奔放なインプロヴィゼーションを繰り広げている。
  • ロック・ギタリストには珍しく、常に椅子に腰掛けてプレイ。彼一人だけがわざと照明のあたらない暗がりポジションで演奏していた時期もある。
  • 偏執的な記録魔として知られており、デビュー以来スタジオ・ワークやツアーなどの詳細を記録した膨大な量の日記が、のちに資料として公開されている。
  • 常にチョッキとネクタイで正装し、丸メガネに口髭たたえた要望、また発言時には批判的かつ難解な語り口で、哲学者風のイメージを醸し出している。
  • こうしたイメージを全否定するかのごとく、コロナウィルス禍のTwitterとInstagramによる動画配信では、妻のToyah Willcoxと夫婦揃ってミツバチのコスプレになり、庭を駆け回り、一部ファンに衝撃を与えた。

King Crimsonが影響を受けたアーティスト

King Crimsonに影響を受けたアーティスト

  • Brian Eno
  • Peter Gabriel
  • Daryl Hall
  • Andy Summers (Police)
  • David Sylvian (Japan)

King Crimsonのサウンド面や、カバー曲の演奏などで影響を受けているアーティスト

  • U.K.
  • Anekdoten
  • フラワー・トラベリング・バンド
  • 美狂乱
  • 人間椅子
  • モルゴーア・クァルテット
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この記事を書いた人

音楽レビュー、採点サイト「Collection-Records」を運営しています。昔、音楽活動をしていました。お気に入りの曲、アルバム、新しい音楽の発見の手助けとなれば幸いです。

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